ドラゼミといえば、未就学児・小学生対象の楽しい教材。
でも、楽しいだけじゃないことは、受講したことのある方ならご存じですよね。
国語と算数のボリュームがかなりあるドラゼミの教材。
私は塾の講師をしているので、数多くの教材を見てきましたが、内容としては教科書準拠というよりも、教科書より少し難易度が高い…といった印象を持っています。
そんなドラゼミの特徴は、作文や図形に力を入れていいて、発想力・表現力をしっかり養える構成になっていること。
この力は、小学6年生で実施される全国一斉学力診断テストや、中学校入学以降で活かされます。
しかし、残念な点がひとつ。
ドラゼミは、小学校6年生で教材が終了してしまうということです。
せっかく身につけた家庭学習の習慣。
できれば中学校入学以降も継続していきたいですよね。
そこで今回は、ドラゼミを6年間(6年生まで…と捉えていただいて構いません)受講したあと、どの通信教育で家庭学習を継続させていけば良いか?
ということを一緒に見ていきましょう。
ドラゼミの後の通信教育、選ぶ視点は?
昨今では、通信教育が豊富にあり、どれを選べばいいか迷ってしまします。
大切なのは、選ぶときの視点です。
ご家庭の事情が色々あるかと思いますが、今回は「教材の良さを活かす」という視点で絞っていきましょう。
教科書プラスアルファ
中学校の通信教育は、教科書準拠が多いのが特徴です。
というのも、定期考査は教科書が基準になって範囲が設定されていますから、教科書と切り離して学習を進めていくと効率があまりよくないからです。
しかし、今まで教科書より難易度の高い教材で力をつけてきたのですから、継続して難易度の高いものにも取り組ませたいですよね。
ですから、選ぶときには必ず「教科書プラスアルファで、学校以上の力がつけられる」という視点を持ちましょう。
記述問題に力を入れている
せっかくドラゼミで記述に強くなっていますから、この力を育ててくれる教材を選びましょう。
ドラゼミを受講した生徒は、基本問題以外の「がんばりプラス」や「おやつブレイク」のページの内容が充実していますから、幅広い知識がついています。その幅広い知識を活かすためにも、多くの良問を用意してくれている通信教育を選ぶといいですね。
せっかく身につけた幅広く柔軟性のある能力を、存分に発揮できる教材を選ぶ…という視点を持ってください。
理科・社会の教材が充実している
ドラゼミはレベルが高めで、内容もかなり充実していますが、残念な点が一点。
それは理科・社会、学年によっては英語も教材として準備されていますが、「おまけ」くらいのボリュームだということ。
メインの算数・国語と比べると、その差は歴然です。
英語に関しては、現段階ではまだ道徳などと同じく、通知表の評価対象となっていないため、そこまで重視されていなくても仕方のないことではあります。
しかし、2020年の教育改革で大きく日本の英語教育が変わりますから、親としては早めに対策しておきたいですよね。
ドラゼミで理科・社会・英語の十分な習熟が図れていない可能性も踏まえ、中学以降の通信教育では、理科・社会にもきちんと力点を置いてくれている教材を選びましょう。
英語に関しては、各社かなり力を入れていますから、大きな差はありません。
敢えて言うなら、リスニング用のCDを準備している教材や、英語4技能(Listening,Speaking,Reading,Writing)の能力アップに力を注いでいる会社を選ぶとよいでしょう。
継続は力なり!ドラゼミでつけた力を活かす教材とは…?
これまで、教材選びの視点をご紹介してきましたが、これらの点を踏まえてオススメの通信教育をご紹介します。
《第1位:Z会》
なんといっても信頼度の高いZ会。
小学生の教材でも、ドラゼミと上位を争う内容の素晴らしさですから、中学以降も安心して受講できます。
- 教科書プラスアルファ
教科書準拠で学習が進む上、定期テストや高校入試でポイントとなる箇所は重点的に学習できます。
講義動画でじっくりインプット、記述問題でしっかりアウトプット…という学習スタイルで、確実な定着を図ります。
- 記述問題に注力
Z会は受講生が口を揃えて「良問です」と答えてくれるぐらい、出題形式が考え抜かれています。
記述が多く、写真やグラフなどの資料から読み取ったり、文章問題で複雑な内容を読み取りながら立式したり…とかなり頭を使う問題です。
難易度は高めですが、これが必ず高校入試や高校入学以降の学習に役立ちます。
- 理科・社会の充実
主要3科目に引けを取らないボリュームで準備されています。
動画内容も充実していますし、記入式の要点ブックも塾さながらの濃い内容です。
資料の読み取りが多く、応用力アップが期待できます。
私自身、元々が英語の教員なので、英語についてはかなり厳しい目で教材をジャッジしますが、Z会の英語は講師の方の考え方から共感できます。
詳細についてはホームページで確認できるので割愛しますが、英語が確実に身につくアプローチをしてくれますから、安心です。
《第2位:ポピー》
通信教育を利用した家庭学習の習慣がついている生徒なら、ポピーもオススメです。
- 教科書プラスアルファ
教科書完全準拠で、学習の進めやすさはピカイチです。
教材内容が順を追って難易度を増していく中、高校入試の過去問も多く取り入れていますから、中学入学と同時に高校入試の対策をスタートさせられます。
- 記述問題に注力
ポピーには作文のコースがあり、表現力を育てることにも重点を置いています。
ドラゼミで培った能力が活かされる構成です。
作文の力は高校入試には必須ですから、この点をサポートしてもらえるのは大変ありがたいですよね。
- 理科・社会の充実
充実度合いから言うとZ会よりは少々見劣りしますが、定期テスト対策が充実しているので心強いです。
根本的な理解に重点を置いているものの、図や絵、写真が豊富な教材で、「資料を読み解く」力をしっかり付けられます。
応用にはやや不安があるかもしれません。
英語についてはリスニング用のCDがあり、コツコツ積み重ねることで確実に力は付けられるでしょう。
ただ、教科書の域を出ないレベルかな?という感じがありますので、英語が得意な子や、もっと先に進めたい子は物足りなさを感じるかもしれませんね。
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《第3位:進研ゼミ》
3番目にオススメなのが皆様お馴染みの進研ゼミ。
もともと、ドラゼミやZ会と並んで小学生の通信教育で絶大な人気を誇っています。
- 教科書プラスアルファ
教科書準拠で、予習復習には最適な教材です。
教科書よりもレベルを上げて力をつける…というよりは、日々の学習を確実に定着させることに重点を置いています。
毎日の学習時間を15分に設定しているため、内容としては基本を抑えることに重点を置いています。
応用については定期テストの時に別で提供される予想問題集で力をつけていく…というシステムになっています。
- 記述問題に注力
進研ゼミの売りは続けやすさ。
そのため、記述式の問題よりも基本問題が中心になります。
ドラゼミで記述にしっかり取り組んできた生徒には、ちょっと物足りないかもしれませんね。
- 理科・社会の充実
こちらもポピー同様、Z会と比較するとボリュームは落ちます。
どちらかといえば日々の学習で定着させる…というよりは定期テスト前にしっかりブラッシュアップする…というスタイルです。
このスタイルは別に悪いわけではなく、例えば部活動などで忙しい中学生にとっては、これぐらいで効率よく学習できる方が継続しやすいので、それを見越しての教材構成だと言えます。
英語についても、普段の学習は基礎を、定期テストの前にリスニングなど普段できない勉強を…という構成です。
しかし、リスニングは、実は短時間でも毎日続ける方が力はつくので、高校以降のことを考えると多少不安はあります。
英語の曲を聴くとか、アニメーションでも良いので洋画を英語バージョンで観るなど、他に英語に触れる機会を作っておくと安心です。
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私がオススメしているのは以上の3社ですが、他にもたくさんの通信教育がありますから、ぜひ、上記の3点を踏まえて選んでみてください。
忙しい中学生のために私たち大人ができること
前項では、教材選びのポイントをお話しましたが、実際に教材に取り組むのは子供たちです。
中学校に進学して、どんな生活を送りたいのかを事前によく相談しておきましょう。
部活動に専念する子もいるでしょうし、勉学に勤しむ子もいるでしょう。
学校外の活動で、忙しい子もいます。
それぞれの子供に合った学習方法をよく検討することが大切です。
勉強に専念したいならZ会の平日コースや、進研ゼミのハイレベルを。
課外活動をしながら学校の内容プラスアルファがしたいなら、Z会の土日集中コースや、ポピー、進研ゼミのスタンダードを。
それぞれの生徒に合った学習スタイルを見つけられるよう、アドバイスしてあげてください。
まとめ
ドラゼミ受講後の通信教育は…
- これまで培った発想力・表現力を活かせる教材を選ぶとよい
- レベルアップを狙うならZ会
- 少しレベルを下げてもいいので、学校の授業にしっかり付いていきたいならポピー
- 日々の学習は短時間で、定期テスト前にしっかり定着を図るなら進研ゼミ
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- 通信教育はいろいろあるので、選ぶ際には中学校生活スタート後のタイムスケジュールをしっかり把握した上で選ぶ
「ドラゼミ」は小学生向け通信教育の中でもレベルが高い方なので、できるだけそのレベルを下げずに家庭学習を継続していきたいですよね。
受講する生徒自身の目標や、現実に学習可能な時間的制約など、一人一人違います。
その違いをよく見極め、その子にピッタリの通信教育を利用しながら、しっかりと良い習慣を継続させていってくださいね。